運気のパワーを知る方法
最初は胎児として母親のお腹に宿った命が、
やがてこの大地に生み落とされ、養われ。
幼少期を過ごし、多感な思春期を迎え、
家族を作って命を宿し、仕事に励んで人生の頂点を迎えて
やがて衰え土に還っていく。
私たちはそんな大きなエネルギーの循環の中に
“生かされている”存在です。
そう考えると、人生に大きな波や小さな波があるというのも納得。
人の運気は常に流転していて、ずっと一定であるということはないのです。
「流年で1年ごとの運気をチェック!」では
1年ごとの運気について解説しましたが、さらに、
その年の運気のパワーを読み解く「十二運」というものがあります。
「胎、養、長生、沐浴、冠帯、建禄、帝旺、衰、病、死、墓、絶」
という文字で表される十二運は、
その年に巡る通変星の作用がどのくらいの強さで表れるかを示すもの。
生年月日を元にした日干と巡ってくる年の十二支から導き出すことができ、
それによって流年や大運の表れ方の傾向を教えてくれるのです。
十二運の導き方
小難しい理論はともかくとして、
あなたにとって今年はどんなパワーを持つ年なのかを調べてみましょう。
十二運は、自身の日干とその年の十二支から導き出すことができます。
例えば、2018年は戊戌の年で、私の日干は戊。
なので、横軸の「戊」から下にたどっていって「戌」と重なる行を見ます。
この場合、十二運が「墓」となっていますので、
私にとって2018年の十二運は「墓」ということになりますね。
また、日干が「戊」の人にとっては「流年比肩」の年にあたりますので、
四柱推命の正式な表記は「流年比肩・墓」となるわけです。
では、この年は「流年比肩・胎」や「流年比肩・長生」とはどう違うのか?
十二運それぞれの特性を見ていってみましょう。
胎
またこの世に生まれていない胎児の運気を表しています。
ピュアであるがゆえに、物事の本質を見抜く力に恵まれます。
この運気が巡ってきた時は、インスピレーションが冴え
思わぬブレークスルーに恵まれるでしょう。
今まで自分をがんじがらめにしてきた枠から自身を解放し、
自由な発想を大事にして過ごすこと!
何か一つ、「これ!」というものを決めて集中すると
次のステップアップにつながっていきます。
養
生まれたての赤ん坊。
この運気が巡ってくると、せかせかせず極端な行動を避けるようになります。
自然とムードメーカーとなり、周りから引き立てられるような運気ですね。
人と争うことも避けるようになり、自然体でリラックスして過ごせる時。
気持ちに余裕もでき、娯楽を楽しめるようになるので美的センスも磨かれます。
ただ、周りから見ると緊張感がないように見えるかもしれませんね。
周りの目は気にせず、自分が心地よいと思える人、場所を求めるのが正解です。
長生
小さな子供のように、自分の気持ちに素直に生き生きと過ごせる時。
2つ以上のことを同時進行で進めるのはオススメしません。
周りに何を強要されようが、自分の世界を守ることを大切にしてOKです。
自分のペースで淡々と物事を究めていくのに適した運気なので、
なにか新しいことを始めると後々の成功につながっていくでしょう。
沐浴
思春期を迎えた少年少女のように、ちょっと不安定になりがち。
感受性が鋭くなり、人の気持ちにも敏感になります。
この時期はハイティーンのような反抗的な要素も出てくるので、
人の助言をなかなか素直に聞き入れることができなくなるかも。
手当たり次第に新しいものを求め、
結果的にどれも実にならないことも多いでしょう。
しかし、その好奇心とバイタリティを生かして世界を広げていけば
一生ものの“何か”を見つけられるかもしれません。
異性との出逢いも多くなり、なにかと恋のトラブルが多くなるのも
この運気の特徴と言えるでしょう。
(ただし、出逢いはあっても安定感はなく長続きはしません)
冠帯
成人した直後の若者を象徴する運気。
半分子供で半分大人、そんな危うさを秘めている時期です。
とにかくポジティブに物事を進めていこうとしますが、
猪突猛進になりがちで強引になってしまうのが心配なところ。
敵も多く作ってしまう運気ですから、
特に目上の人に対する言動には注意が必要ですね。
常に直球勝負な運気なので、頑張り過ぎてダウンしてしまう可能性も。
上手な気晴らし、発散方法を見つけておきましょう。
建禄
独り立ちして家を建てる。そんな時期を象徴する運気です。
この運気が巡ってくると、
「しっかりしなくちゃ」と急に大人としての自覚が出て
落ち着きを漂わせる方が多いよう。
物事を安定させて、持続させる方向に導く運気なのです。
堅実さや責任感に目覚め、一度決めたことは最後までやり抜くという
粘り強さも身に就く時期です。
周りからも頼りにされることが多くなるでしょう。
一方で、一度何かを決めてしまうとそれを変更することが難しい時期。
融通がきかず、周りに自分を合わせるのも難しいので、
それが原因で人とぶつかったりストレスを感じたりすることも多くなりそう。
帝旺
人生の頂点を意味する運気。
自信や活力にみなぎり、どんなことでも成し遂げられるような、
強気で物事に当たることができる時期です。
ただ、とかくワンマンになりがちなのがちょっと心配なところ。
物事が思う通りに進まないとイライラして周りに当たり散らしてしまったり。
支配欲や征服欲が強くなるので、家族関係がギクシャクすることもあるでしょう。
この運気が巡ってきたときは、物事へのこだわりを捨てることを覚えるべき。
運気のピークなので、どんなに「もっと」と望んでもそれ以上はありません。
それを知っているかいないかでも気持ちのありようは変わってくるでしょう。
衰
人生のピークを過ぎ、引退を迎えたシニアを象徴する運気。
若い頃にこの運気が巡ってくると、
全てを悟ったような老成した考え方をするようになります。
行動も慎重になり、思い切ったチャレンジは避けるようになりがちですね。
この運気が巡ってきたときは、あまり前にしゃしゃり出ることはありません。
むしろ「縁の下の力持ち」のような役割が回ってきますし、
自分自身としてもそのようなスタンスでいたほうがラクに過ごせるはずです。
ちょっと理屈っぽくなるので、同年代よりもちょっと年上の人といたほうが
居心地が良いと感じるのではないでしょうか。
病
病気で床に伏しているのに、頭は冴えていて色々考えてしまう。
そんな状態を表す運気です。
※現実に病気になるわけではないので、そこは誤解のないように!
非常に勘が鋭くなり、目に見えないもの、
例えば人の気持ちなども敏感に察して動くことができるようになります。
そのため、周りの人に大切にされ、
やさしくしてもらえるというのもこの運気の特徴といえるでしょう。
一方で、余計なことに気づき過ぎて神経をすり減らしてしまうこともあります。
この運気が巡ってくると空想力が高まり、誰でもちょっとロマンチストに。
異性とのロマンスも生まれやすい時期!
死
全てが停止した状態を象徴する運気。
※現実に死んでしまうわけではありませんのでご安心を。
小さな変化を起こすことさえ慎重になり、
新しいアクションを起こすことはほぼありません。
そのため、せっかく巡ってきたチャンスを逃してしまうことも多くなるでしょう。
しかし、この運気の時はあえて動きを起こす必要はありません。
来る者拒まず、去る者追わず。
自然の流れに任せて過ごすことで自分の心身も安定しますし、
そうすることで周りとの関係もうまくいく運気なのです。
逆に、動きすぎると人間関係も悪化しやすいのでご注意ください。
墓
お墓に収められた骨のように、
エネルギーが一つのところに集中する運気。
この運気が巡ってくると、一つのことに強いこだわりを持つようになります。
好きなことにとことんのめり込み、
一度決めたことは完遂しようとするでしょう。
しかし、そのこだわりを周囲の人間関係に向けることはなく、
言ってみれば「引きこもり」状態。
自ずと人との距離が離れてしまう可能性もあります。
しかし、本人にとってはこの上なく充実した時間を過ごすことができるはず!
絶
宇宙空間を飛び回っている魂を象徴する運気。
何にも縛られず、自由に自分を開放できる時です。
逆に言うと、何か一つの物事に集中するのが難しい運気。
持続力に欠け、地に足のついた生活でできなくなってしまうこともあります。
やや浮ついた状態なので、
事故やケガには十分な注意が必要ですね。
物事が行きつくところまで行ってしまった運気で。
新しい始まりを待っているような状態でもあります。
気持ちが変わりやすい時期ではありますが、
興味のあることをいろいろ試してみると
新しい可能性の芽生えを見つけられるかもしれませんよ。