天中殺とは?

 

「あなた、今年は天中殺にあたっているわね」

 

占いでそんな指摘をされたことはありませんか?
私は、かつて、街中で手相を見てもらった時に言われました。

 

当時の私はすでに結婚していましたが、
仕事や趣味で面白おかしく過ごしていくべきか
はたまたやはり周りの友人たちのように子供を持つべきかで迷っていて。
そんな時、街を歩いていたら、
たまたま街占の占い師さんと目が合ったんです。

 

そのまま通り過ぎることもできたはずですが、
あの時の私は、まるで吸い寄せされるかのように
彼の前に置いてあった椅子に座っていました。
今思うと、結構悩みが深かったのかもしれませんね。

 

そしていきなり言われた「天中殺」
並んでいる文字からしてなんだか縁起が悪そうな感じがしますが、
これは、天の気である「干」と地の気である「支」が交わらない時期のこと。
十干と十二支を順番に組み合わせていくと、

 

甲子、乙丑、丙寅、丁卯、戊辰、己巳、庚午、辛未、壬申、癸酉、戌、亥

 

となり、最後の「戌」と「亥」は余ってしまいます。
この余った二支が「天中殺」ということになるのです。

天中殺の年には本当に悪いことが起こるの?

生年月日を伝えていきなり「天中殺です」と言われた時、
とっさに浮かんだのは「大殺界」という言葉。
細木数子さんがTVで「大殺界だから目立つことをしちゃいけない」
なんて言っていたのをよく覚えていたので、
なにやら不吉な予感がして、
一瞬でズーンと気分が落ち込んだのを覚えています。

 

私はその時、四柱推命の知識が全くなかったので、
天中殺という言葉を聞いたこと自体が初めて。
なので、大殺界との区別すらつかなかったのです。

 

意味としては実は大きな違いはなく、
わかりやすく言うと

 

「天の声や地の声が届かない状態」

 

を意味します。

 

私たちは、普段はあまり意識することはないかもしれませんが、
大きな自然の力に守られ、生かされている状態。
ですが、この「天中殺」や「大殺界」、「空亡」と呼ばれる時期は
その助けを受けることが難しくなってしまいます。

 

そのため自分勝手な行動に走りがちになり、
おまけに天からも地からも恵みを受けられないので
新しいことを始めても失敗してしまう可能性が高いのだそうです。

 

自分でハッキリと「よし!天の声に逆らってやろう」
と意識しているわけではなくても、知らず知らずのうちに
自然の流れに反したことをしてしまうのが天中殺の怖いところなんですね。

 

ですから、「悪いことが起こる」というよりは、
「結果を出しにくい」「空回りしやすい」時期だ、と解釈できます。

 

天中殺は誰にでもあり、12年のうちの2年、
1年の中でも2ヵ月、1日のうちでも4時間は「天中殺」の時間が巡ってきます。

 

「なんかうまくいかないな」「集中できないな」と感じることがあれば、
それは天中殺の時間にあたっているのかもしれませんね。
(12星座でいうところの「ボイドタイム」と
ちょっと考え方が似ているかもしれませんね)

天中殺はどうやって過ごすのが良いの?

このように、天中殺は決して「不幸が訪れる時期」ではありません。
実際、私が占ってもらった占い師さんも、

 

 

「天中殺でも、愛情の流れで子供を授かるのは決して悪いことではない。
この時期は、自然の流れに逆らわないことが大事。」


 

とおっしゃっていました。

 

実は。マラソンの高橋尚子選手がシドニーで金メダルを獲得した年も、
彼女は天中殺だったそうです。
また、松井秀喜選手がヤンキースの一員になった年も天中殺。

 

別に、「天中殺だから何をしてもうまくいかない」
「天中殺の時は家に引きこもっているのが安全」というわけではないということですね。
一部の悪徳占い師の脅しを鵜呑みにしてはいけないってことです。

 

では、天中殺の年はどうやって過ごすのが良いのか?

 

大事なことは、向こうからやってきたものを受け止めるということ。
例えば、会社から転勤や出向の話が降ってきたら、
それを断るのは危険です。
素直に従い、行った先で精いっぱい目の前の仕事をこなすこと。
そうすることで、大きな失敗は避けられるはずです。

 

また、天中殺は自分磨きにも適した時期!
出世してやろう!華々しく活躍して周りをあっと言わせよう
などと欲張るとうまくいきませんが、
足りない知識を勉強で補ったり、新しい習い事を始めたり、
資格取得のために勉強を始めたり。

 

こういった表から見えない部分での努力は、あなたの内側を豊かにしてくれるはず!
表を飾ることではなく、内側を充実させることを大切にすれば、
天中殺を抜けた時にきっとその武器を生かすことができるでしょう。

 

ちょっと注意したいのは、健康面。
天中殺の時期は、自分の弱いところにトラブルが出やすくなります。
心の病にも注意が必要な時ですから、
上手にストレス発散して心の風通しを良くしておくことが大事ですね!

気にし過ぎると逆効果

これはどんな占いにも言えることですが、
悪い結果ほど気になるものです。

 

私も「天中殺」と言われた後は、しばらくナーバスになっていました。
何をするにも
「今年は天中殺だからうまくいかないだろう」
「今年は天中殺だからやめておこう」と、
物事に対して消極的になってしまったりして。

 

しかし、世界的な活躍をしている方の中には
天中殺を跳ね返して成功している方もいますし、
過度に気にしすぎるのはかえって運気を落とす元です。

 

あくまでも参考程度に考えて、なにか悪い兆しがあれば
「そうか、今年は天中殺だからな。気をつけなくちゃな」と襟を正す。
そのくらいのライトな気持ちがいたほうが、
運気の流れに振り回されずに自分の人生を生きることができるでしょう。

 

天中殺は、自分に磨きをかけるチャンス!
そのように捉えて、気持ちを前に向けていきましょう!